【母乳育児】1人目のとき多分産後うつだった話

子育て
1人目の時に母乳が色々とうまくいきませんでした。

同じような状況の人、結構いる気がします。
おっぱいのこと考えすぎて辛くなっている人が、辛い気持ちから脱することができればいいなと思って書きます。

ミルクで全然いいと思っていた

産前、母乳にこだわりはまったくなく、ミルクで全然いいと思っていました。

私の母は「おっぱいが全然出なかった」と言っており、私自身完ミで育ちました。
母の体質的に出なかったのか、早々にミルクに切り替えておっぱい吸わせなかったため母乳量が増えないまま出なくなっていったのかわかりません。(母も遠い記憶であまり覚えていないらしい…。)

そんな感じだったので、「私もあんまり母乳が出ないかもなー。もし出るなら体験としてあげてみたいなー。」くらいの気持ちでした。

産後すぐに壁にぶち当たる

授乳前後で体重が1gも増えない

1人目の産院は母子別室で、時間になると授乳室に皆集まって授乳をするシステムでした。
時間になると、新生児室に自分の子を迎えに行きます。

まずオムツを替え、赤ちゃんの体重を計り、付箋にメモします。
そして、授乳室へ行き、授乳の後、もう一度体重を計ります。
その差分が飲めた母乳の量というわけです。

初産の人には助産師さんから授乳指導がありました。

・できるだけ深く咥えさせる
・赤ちゃんが大きく口を開けたタイミングで素早く乳首を放り込む
・横抱きの場合、自分の方に赤ちゃんをぎゅっと引き寄せて赤ちゃんと密着する
といったアドバイスをもらい、やってみました。

……途中で寝る息子。

母乳は1gも飲めていませんでした。
途中で疲れちゃう子もいるということで、まぁ最初だし仕方ないな、と思いました。

産後すぐはおっぱいが張らなかったのですが、数日するとおっぱいがパンパンに張ってきました。
(乳汁来潮というそうで、ホルモンの関係でおっぱいが張ります。)

「おお!これは母乳量が増えている感じ!これなら飲めるだろう」と思い、飲ませてみるものの、1gも増えません。
母乳がタラタラ出ていて口からも漏れていないはずなのになぜ1gも増えなかったのか今思うと謎なのですが…飲む作業で消費していたのでしょうか。

助産師さんに相談すると、
・もっとぎゅっと引き寄せる!
・もっと深く咥えさせる!
と言われ、自分なりにやってはみるのですが、結果は変わらず。
周りのママは段々と飲ませられるようになっている様子で焦る。

また相談すると、「乳首がよくないのでは?」ということで、おっぱいに母乳相談室の乳首を被せて飲ませてみることに。
授乳室で1人だけです。
「この人ダメなおっぱいなんだ」という目でみられているような気がして、屈辱感がすごかったことを覚えています。
乳首を被せて授乳してみても増えず。

授乳時間の後、新生児室を覗くと、皆母乳後のミルクを終えて満足そうに眠っているようでした。
そんな中、私の息子は1人だけ母乳相談室の乳首にガーゼを詰めたものを咥えて居残り練習をしていました。
すごく申し訳ない気持ちになったことを覚えています。

なぜ居残り練習をしていたのか、今思うとおっぱいを飲むのがあまり上手じゃなかったからだと思います。
でも、「この子おっぱいを飲むのが上手じゃない」とは私には伝えられていませんでした。
この事実を知っていれば結果は違ったのかもしれません。

産院でミルク作りの指導はあったものの自分の子には飲ませなかった

産院でミルクメーカーの方が先生となって、集団でミルク作りの指導がありました。
ですが、そこでは作っておしまいで、自分の子には飲ませませんでした。

自分の子がミルクをどんな風にどれだけ飲むのか、入院中にはわからなかったのです。

産院の言うことに囚われすぎた

退院時のやりとり

退院のときがやってきました。

これからはもう助産師さんに授乳のことやお世話のことを気軽に訊けないという不安でいっぱいでした。
でも、「ミルクもあるし」という気持ちもあったのです。

事前に新生児室に退院着を届けていたので、着せられて可愛くコットで眠っていました。

助産師さんに、
「ミルクってどんな感じで足したらいいのでしょうか?」
と訊きました。

すると、
「母乳の後に20mlまで。母乳は欲しがるだけあげていいけど、ミルクは3時間あけて。」
と言われました。

自分の子がミルクをどれだけ飲むのかわかっていなかったし、母乳は吸わせれば増えてくると言っていたし。
なにしろ、助産師さんが言うんだから間違いない!
そう思って、「わかりました。」と言いました。

これが大きな間違いでした。

おそらくこの言葉の裏には、
・母乳がある程度あげられている前提
・完全母乳に移行したいのならば、頻回授乳したほうがいい
ということが隠れていたと思います。

でも、そんなことは母親初心者の私にはわかりませんでした。

【ミルクは3時間おきに20mlまで】
このワードだけが心に刻まれてしまったのです。

「親世代の言うことを信じるな」と言われた

最近よく言われていることなのかなと思いますが、
「親世代の子育ての常識と今の常識は全く違う」
と言われ、
「親の言っていることは科学的にも正しくないこともたくさんあるので、信じないこと」
と言われました。
産後の退院指導か何かで言われました。

きっと、
・親が噛み砕いたものを赤ちゃんに食べさせると虫歯になりやすい
・靴下を履かせていると足の裏の感覚がわかりにくいし、体温調整がしづらい
とか、色々あることをざっくりまとめて言ったのだと思います。

でも、このことが、私の間違いを加速させました。

地獄の始まり

退院後の車の中ではよく眠ってくれて、可愛い寝顔を眺めてとても幸せな気持ちでした。

でもそんなときはすぐ終わりました。

泣くので、授乳します。
まず、深く咥えさせることが難しく、おっぱいを咥えさせるのに一苦労。
「これでいいのかな」と思いつつ10分ほど。眠ってしまうので、起こしては泣いて、また吸わせて。
授乳時間はだいたい左右10分ほどと聞いていたので、そのくらいになってやめてみると、泣く息子。
足りないのかなと思いまたしばらく吸わせてみても、やめると泣く。
母乳が足りないから20mlのミルクをあげてみます。
ゴクゴクとすぐに飲み干し、それでも泣く息子。

「あれ?ミルク20ml飲んだのにまだ泣いてる。どうしよう?オムツも濡れていないし、眠いのかな?」
抱っこして、拙い揺らし方で揺らしてみても泣き叫ぶ。

今思うと、明らかにお腹が満たされていなくて泣いているんだろう、と思いますが、
・産後のメンタル
・母親経験値の浅さ
・産院で20mlでいいって言われたんだから、という気持ち
でパニックになっていて、
「きっと眠いんだ」と思い込んでいたのです。

母に息子を抱っこしてもらうと、しばらくしてスヤスヤ眠りにつきました。
母の抱っこスキルの高さが半端なく、息子は授乳と泣くのに体力を使ったので眠ったのだと思います。
(母親経験者の抱っこスキルの高さって凄いですよね…)

母に抱っこされて眠ったので、「きっと眠かったんだ。私の寝かしつけスキルが足りないだった。」と思いました。

抱っこスキルが高くても空腹の限界になると泣きます。

「あれ?前回ミルク20mlあげてから1時間しか経ってない」
とにかく、おっぱいを咥えさせます。
出ているかどうかわかりません。

「とにかく前回のミルクから3時間空けなければ。
あれ?そもそも3時間って、飲み始めから3時間?飲み終わってから3時間?」
おっぱいを離すと泣き叫ぶ息子を目の前にしてパニックになります。

母に「お腹が空いてるんじゃない?ミルクあげたら?」と言われますが、
「産院で3時間おきに20mlまでって言われたの!お母さんの世代とは違うの!」
と言って聞き入れません。
おっぱいを咥えさせ続けます。

そんな感じだったので、全く授乳間隔が空きませんでした。
お腹が満たされないのだから、そりゃずっと求めますよね。

母は私に「赤ちゃん抱っこしているから。ちょっとでも寝なさい。体がもたないよ。」と言って出来るだけ私を休ませようとしてくれていました。
お腹の満たされない息子を半ば無理やり抱っこスキルで寝かしつける感じでした。
昼は、朦朧としながらおっぱいを咥えさせ続け、3時間おきにミルクを20ml飲ませ、私の体力の限界に達すると、無理やり母の抱っこで寝かしつけてもらう、そんな感じでした。

夜は「夜間授乳が大事だから頑張る」と、ずっと咥えさせ続けていました。
息子も授乳中に寝るは寝るのですが、30分すると空腹で起きてしまいます。

朝方までうつらうつらしつつ、寝ているのか起きているのかわからない状態でおっぱいを咥えさせ続けている毎日でした。

次第に、赤ちゃんと2人きりになる夜が来るのが怖くなっていきました。

対処してみた

【ミルクは3時間おきに20mlまで】を守るべく、対処をしてみました。
今思うと本当に申し訳ない気持ちでいっぱいです。

哺乳瓶で白湯を飲ませてみたり、おしゃぶりを与えてみたりしました。

白湯を飲んだ直後は満足そうにしていましたが、すぐにお腹が空いて泣きます。
おしゃぶりは、初めのうちは吸い付いていましたが、すぐに「ミルクが出ない」とわかったのでしょう、すぐに吐き出すようになりました。

おしゃぶりをすぐに吐き出すのをみて、「赤ちゃんて頭がいいんだなぁ」と思いました。

限界

次第に、母に抱っこして寝かしつけてもらってもお腹が空いて長く寝ないようになっていきました。

白湯は効かない、おしゃぶりは吐き出す、抱っこでも寝ない。

こんな状態になってから母が外出して家を数時間空け、息子と2人きりになることがありました。
私は不安でいっぱいです。

案の定、ミルクの時間のだいぶ前に泣く息子。
時計を見ながら一生懸命抱っこして揺らしてみますがダメで泣き叫ぶ声はヒートアップしていきます。

「限界!」と思い、ソファに息子を置き、泣き叫ぶ様子を「ごめんね」と思いながらどうすることもできずしばらく見つめていました。
このときのことは強烈に覚えています。

1か月検診で「要指導」に

お世話になった産院では生後3週間で1か月検診がありました。
お腹が常に空いている息子にとって、産院へ行く外出は泣かせないようにするのが難しい長さの時間でした。
いつ泣くかとビクビクしながら行ったのを覚えています。

体重計測のために別室に連れていかれたのですが、大体の赤ちゃんがスヤスヤ眠っていたり、おとなしく別室に向かう中、助産師さんに渡した瞬間目が覚めて一人ギャン泣きする息子。
体重計測中も一人ギャン泣きし続ける声が部屋の外まで聞こえてきました。

体重計測の結果、体重が日に16gしか増えていないことがわかりました。

母子手帳には「栄養状態:要指導」に〇がつきました。

“母親失格”と言われたような気になり、その場で泣き崩れそうになりました。
息子への申し訳なさと、自分への情けなさで、助産師さんと話している最中に涙目になりました。

その後指導を受けたのですが、よく覚えていません。

おっぱい見るだけで拒否された

1か月検診の直後の頃、息子におっぱいをすわせようと近づけると、顔をそむけて手でおっぱいを押し返し、拒否されてしまいました。
自分自身を拒否されたような気がしてとてもショックでした。

今思うと、息子にとってみれば死活問題だし、喉が乾いてるのに中身のないパックジュース常に与えられてるようなものです。

とても申し訳ない気持ちになり、「もう産院で言われたことを守るより、ミルクでも何でもいい!元気に育ってくれればそれでいい!」と思えるようになりました。

完ミに切り替えると60g/日増えた

ミルクをお腹いっぱいになるまであげてみると、満足そうに眠り、機嫌よく、お腹空いた以外で泣くこともなくなりました。
このとき、「ずっと1か月お腹が満たされずに泣いていたんだ」と実感し、とても申し訳なく思いました。
と同時に、自分の気持ちも楽になり、やっと赤ちゃんが可愛いと思えるようになってきました。

完全ミルクに切り替えて(搾乳したのも少しあげてたけど)しばらくして、市の保健師さんの訪問で体重を測ると、1か月検診のときから計算して日に60g/日増えていることがわかりました。
これだけ見ると増えすぎですが、トータルで見るといい増え具合で健康とのことで本当に安心しました。

ミルク缶に書いてある目安量よりもだいぶ多く飲んでいました。
きっと欲する量が他の赤ちゃんよりもともと多かったのかもと思います。
大きくなった今も、牛乳カルピスなどの水分大好きでガバガバ飲んでます…。

多分産後うつだった

・睡眠時間取れない
・常に意識が朦朧としている
・赤ちゃんといるのが怖い
・情けなくて涙が出てくる
・赤ちゃんが可愛いと思えない
・母親失格だと思う
・赤ちゃんが自分のことを嫌いだと思う
・誰も自分のことを理解してくれないと感じる
・常にマイナスなことばかり考える

当時の心理状態です。

ミルクで全然いいと思っていた人がここまで母乳育児に苦しめられるとはという感じですが、知らないうちにドツボにはまっていた感じです。
同じような人が結構いるのでは?と思っています。

私がこの経験を通して思うことは、母と赤ちゃんが無理なく楽しく過ごすことが一番だということです。

産後1か月はただでさえハードなのに、余計な苦労をする必要はないと思います。

甘えられる環境があるなら甘えて、母はよく寝てよく食べること。
母乳育児したいなら、無理ない範囲で授乳サイクルの好循環を作っていくこと。(好循環の記事はこちら)
すぐ大きくなっちゃう赤ちゃんのこのときしか見れない表情、仕草、サイズ感などを感じたり記録したりすること。

本当にこう思います。

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